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靖国参拝訴訟、上告棄却は至極妥当な判断

 この問題は、首相の靖国神社参拝によって精神的苦痛を受けたとする原告らによって起こされた裁判でした。これで「政教分離の原則」に反する違憲かどうかを判断するのは無理があると私は考えていました。ある意味予想通りの結果です。

 ・首相の靖国訴訟、原告の敗訴確定 「法的利益の侵害なし」(産経新聞)

 小泉純一郎首相が平成13年8月、靖国神社を参拝したのは憲法の政教分離原則に反し、精神的苦痛を受けたとして、日韓の戦没者遺族ら278人が国や小泉首相、靖国神社を相手取り、違憲確認と1人当たり1万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が23日、最高裁第2小法廷であった。
 今井功裁判長は「本件参拝によって上告人らに損害賠償の対象となり得るような法的利益の侵害があったとはいえない」として原告側の上告を棄却、請求をすべて退けた2審・大阪高裁判決が確定した。歴代首相の靖国参拝をめぐる最高裁判決は初めて。

 1審・大阪地裁は公的参拝と認定した上で、憲法判断に踏み込まずに請求を棄却。2審は公私の別や憲法判断に触れず、原告側の控訴を棄却していた。原告側は戦没者を祭祀(さいし)するか否かについての決定権を侵害されたと主張していた。

 判決理由で今井裁判長は「人が神社に参拝する行為自体は他人の信仰生活などに対して圧迫、干渉を加える性質のものではなく、他人が特定の神社に参拝することによって、自己の心情ないし宗教上の感情が害され、不快の念を抱いても、被侵害利益として損害賠償を求めることはできない」と指摘。その上で「内閣総理大臣の地位にある者が靖国神社を参拝した場合も異なるものではない」と判示した。

 さらに、こうした点も踏まえ、「本件参拝が違憲であることの確認を求める訴えに確認の利益がなく、却下すべきことも明らか」とした。




≪首相「戦没者に哀悼の意を尽くすのは憲法以前の問題」≫


 判決について、小泉純一郎首相は23日昼、訪問先の沖縄県糸満市で記者団の質問に答え、「戦没者の犠牲の上に今日の平和と繁栄がある。戦没者に哀悼の意を尽くすのは憲法以前の問題だと思う」と述べた。

 また、安倍晋三官房長官も記者会見で「国が損害賠償の責任を負うものではないという国側の主張が認められた。最高裁判決なので、これによって判例が確定したと考える」と述べた。


 ■上告審判決の要旨


 【法的利益の侵害】人が神社に参拝する行為自体は、他人の信仰生活などに関して圧迫、干渉を加えるような性質のものではない。他人が特定の神社に参拝することで、自己の心情または宗教上の感情が害されたとし、不快の念を抱いたとしても、これを侵害された利益として直ちに損害賠償を求めることはできないと解釈するのが相当だ。

 原告らが主張する「戦没者が靖国神社に祭られているとの観念を受け入れるか否かを含め、戦没者をどのように回顧し祭祀するか、しないかに関して(公権力からの圧迫、干渉を受けずに)自ら決定し、行う権利または利益」もこのような心情または宗教上の感情と異なるものではない。

 このことは内閣総理大臣の地位にある者が靖国神社を参拝した場合でも異なるものではなく、本件参拝で原告らに損害賠償の対象となりうるような法的利益の侵害があったとはいえない。損害賠償請求は理由がないものとして棄却すべきだ(参拝が違憲であることの確認を求める訴えに確認の利益がなく、却下すべきことも明らかだ)。

 【滝井繁男裁判官の補足意見】他人の行為で心の平穏を害され、不快の念を抱くことがあったとしても、その行為が過度にわたり、自由を侵害したといえる場合に初めて法的保護を求めうる。

 誰でも、公権力が自己の信じる宗教によって静かで穏やかな環境で特別な関係にある故人の霊を追悼することを妨げたり、意に反して別の宗旨で故人を追悼することを拒否でき、強制を伴わなくても法的保護を求めることができる。国などの行為でそれが侵害されたときには、損害賠償を請求できると考えるが、原告らはそのような個別的利益を主張していない。

 また特定の宗教施設への参拝という行為で内心の静穏な感情を害されないという利益は法的に保護されたということはできない。侵害行為の態様にかかわらず、原告らの法的利益が侵害されたとはいえない。参拝が政教分離に反する違憲なものかどうかを問うまでもなく、侵害された利益を認めることはできないので、本件請求は失当だ。



 ・最高裁、憲法判断せず 小泉首相靖国参拝訴訟(共同通信、Yahoo!ニュースより引用)

 小泉純一郎首相の靖国神社参拝は政教分離を定めた憲法に違反し、精神的苦痛を受けたとして、日韓の戦没者遺族ら278人が国と小泉首相らに損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が23日、最高裁第2小法廷であった。
 今井功裁判長は「参拝で原告らの法的利益が侵害されたとはいえない」として原告の上告を棄却した。原告敗訴の2審大阪高裁判決が確定した。参拝の公私の別や憲法判断はしなかった。
 歴代首相の靖国参拝をめぐる訴訟で最高裁判決は初めて。損害賠償請求の前提となる「被害」が否定され、同様の訴訟で今後、地・高裁が憲法判断に踏み込まない傾向が強まりそうだ。



 産経新聞と共同通信では異なるアプローチで記事を書いています。当たり前と言えば当たり前なのですが、産経新聞では今回の結果の中で一番重要な部分である「上告棄却」の部分に焦点を当てています。

 それに対して共同通信の記事は「今回の裁判で憲法判断がなされなかった」ことが主に記事を書いています。

 そもそも首相の靖国神社参拝が違憲かどうかを判断させるためとはいえ、このような損害賠償請求に憲法判断を行うかどうかは非常に疑問に思っていました。今回最高裁判所が憲法判断を行わなかったことは至極妥当な措置だと思います。

 ちなみに靖国神社参拝訴訟は何カ所かで行われていますが、地裁、高裁での憲法判断は全て傍論であるため、判決として意味を持っていません。さらに言えば、憲法第81条「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。」の文面から判断するに、憲法判断を行えるのは最高裁判所のみであるという説が一般的です。

 ですから共同通信の記事にあるように、最高裁判所で憲法判断をしなかったことは今後の判決にも決定的な意味を持ちます。これで一連の裁判で地裁・高裁の判決に(傍論といえども)憲法判断が含まれることはほとんどないと思います。

 しかし、これだけの判決の割には扱いが小さく、どうも正しく伝わっていない気がしますね。
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2006年06月23日 靖国神社 トラックバック:- コメント:5

>人が神社に参拝する行為自体は他人の信仰生活などに対して圧迫、干渉を加える性質のものではなく
→特に、この辺の普通の事を言ってる所に感動しましたw

2006年06月23日 k(kmura) URL 編集

「何でこんなことを法廷に持ち込んだのか」っていう判決ですね。

原告はそれが理解出来てないようでしたが。

2006年06月24日 煬帝 URL 編集

>人が神社に参拝する行為自体は、他人の信仰生活などに関して圧迫、干渉を加えるような性質のものではない。

裁判官が言わないとわからない類の問題なのだろうかと周囲での会話は原告側に興味が向きました。

2006年06月24日 フレア URL 編集

皆さん、コメントありがとうございます。

結局当然のことを当然と思わない人が今回の訴訟をしているわけですよね。

一連の訴訟はプロ市民と言われる方々が起こしています。彼らは反政府であれば何でも行動を起こしていますから厄介なものです。

2006年06月24日 さいごう URL 編集

アホな裁判官も多いが、マトモなやつもおるなあ。

2006年06月26日 worldwalker (・∀・) URL 編集












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