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【日本外交】なんとなく安倍首相の歴史認識が見えてきた

 この件に関して色々と私にアドバイスを下さる人がいたり、自分自身でも安倍首相の発言を調べたりしていたのですが、なかなか安倍首相の考え方の全貌がつかめませんでした。しかし、なんとなく分かってきたのは、安倍首相が村山談話などの負の部分を引きずっている訳ではないということです。  ここにあるのは、日中首脳会談の記者会見について首相官邸で発表したものです。これがメディアでの改ざんなどもなく、比較的言いたいことが書かれていると思います。

 ・中国訪問に関する内外記者会見

平成18年10月8日

 【安倍総理冒頭発言】

 私は、本日、我が国の大事な隣国である中国とお互いに首脳が率直にお互いの未来について、そして、また日中間の将来について語り合える、そういう関係を構築するため、また信頼関係を構築して日中の未来を切り開いていくために初めての訪問先として中国を訪問した。

 中国側においても、現在、6中全大会の初日という大変お忙しい中、胡錦濤国家主席、そして呉邦国全人代委員長、温家宝総理が時間を割いて会談に応じて頂いた。その点について、感謝を申し上げたい。この三人の方々と胸襟を開いて、両国の未来について語り合い、アジア及び世界の平和と繁栄のため建設的な貢献を行うことが両国の果たすべき責務であるとの考えで一致した。

 そのために、「政治」と「経済」という二つの両輪をそれぞれ力強く動かしていくことが大切である、そしてこの両輪を作動させていくことによって日中関係を高度の次元に高め、全世界の課題の解決に取り組む戦略的互恵関係を築いていくことで一致した。

 また、戦後日本が自由と民主主義を基盤に一貫して平和国家として歩んできたこと、今後とも世界の平和に貢献をしていくことについて説明をした。それに対して、中国側は積極的な評価をした。

 更に両国首脳間の信頼関係の構築が重要であり、頻繁に首脳間の対話を行うことで一致した。私から、胡錦濤主席及び温家宝総理の我が国訪問を招請した。それに対し、先方は同意をし、今後、事務的に調整をいっていくこととなった。

 その他、両国間で今後取り組むべき具体的なテーマについて話し合いを行った。

 まず、北朝鮮による核実験は受け入れられないことで一致した。六者会合の早期開催等、北朝鮮核問題の解決に向けて関連国と共に緊密に協力をしていくことを確認した。また、拉致問題の悲惨さと解決について私から説明をした。私の説明に対し、日本国民の関心の高さにつき理解が示された。

 次に、東シナ海資源開発問題については、東シナ海を平和・友好・協力の海とするため、協議を加速化させていくことについて一致した。

 これらの喫緊の課題に加えて、共通の戦略的利益拡大のために、国連改革、東アジア地域協力、エネルギー・環境等の分野で協力を強化することで一致した。また、相互理解促進のため、政治、安全保障、経済、社会、文化等あらゆるレベルの交流、対話を促進することで一致した。

 このように、今回の訪中が日中関係を更なる高みへ導いていくことを確信している。

 今回の訪問にあたり、ご協力、ご尽力頂いた方々に対し改めて敬意を表し感謝を申し上げたい。


【質疑応答】

【質問】
 今回の日中首脳会談では、両国間の懸案であった、靖国神社参拝問題、歴史認識の問題についてもやりとりがあった。今回の会談で中国側の理解が深まったと考えるか。また、総理は靖国神社参拝について政治的困難を克服するため適切に対処したいと述べたが、これの意味するところは何か。

【安倍総理】
 本日の会談において、中国の指導者から、歴史を鑑とし、未来に向かうとの精神につき言及があった。また、政治的障碍を取り除いて欲しい旨の話があった。私はこれに対し、過去の歴史を直視し、平和国家としての歩みを続けていく、我が国はかつてアジア諸国の方々に対して多大な損害と苦痛を与え、傷跡を残したことに対する深い反省の上に戦後60年の歩みがある、この思いは、この60年を生きた人達、そして私の共通の思いであり、そしてこの思いはこれからも変わることはないということを述べた。

 靖国神社の参拝については、私の考えを説明した。そしてまた、私が靖国神社に参拝したかしなかったか、するかしないかについて申し上げない、それは外交的、政治問題化している以上、それは申し上げることはない、ということについて言及した。その上で、双方が政治的困難を克服し、両国の健全な発展を促進するとの観点から、適切に対処する旨述べた。私のこのような説明に対して、先方の理解は得られたものと、このように思う。適切に対処する、と申し上げた中身については、今申し上げたとおりである。

【質問】
 現在日中では、政治、経済の二つの車輪を両方とも作動させるというお話があった。現在、経済は動いているが、「政治も一緒に力強く作動させる」とはどのような意味か。

【安倍総理】
 日本と中国の関係については、経済と、そして政治を車の両輪として作動させていく必要があると思う。経済について申し上げれば、現在の日中関係は大変良好に推移している。この5年間で貿易量も倍増している。そして日中間の貿易量はいまや米国を上回る状況となったわけである。

 また、両国間の貿易の中身について申し上げても、日本からの投資は中国における雇用の増大に寄与している。1000万人近い雇用に寄与していると言われている。日本からの中国への輸出、中国から日本への輸出はそれぞれ半製品であり、それをさらに加工してお互いが輸出して外貨を獲得しているという、まさにお互いの国を必要としている関係となっている。この大切な関係は、お互いに毀損しないようにしていくことが大切だということを共通の認識としていく必要がある。

 この経済の車輪とともに、政治のレベルにおいても、お互いがお互いを必要としている関係、信頼関係を築き、そしてその信頼関係の上にそれぞれの両国の未来のために、また地域や世界の繁栄のために、この両国関係を活用させていく、そういう関係を作っていくことによって、この政治と経済という車の両輪が前に作動していくことによって、日中関係は新しい次の次元に突入していくことができるのではないかと考えている。

【質問】
 総理は、今日の首脳会談で日中関係について戦略的互恵関係という考え方を打ち出された。先ほどその共通戦略課題として、国連改革やエネルギー問題をあげられたが、今後具体的にどのような形で協力を進めていくつもりか知りたい。

【安倍総理】
 戦略的な互恵関係というのは、共通の戦略的利益の上に立脚した互恵関係を作っていくということである。まず、経済の分野については、先ほど申し上げたように、現在でも大変良い関係が作られている。更に今後日中韓の投資協定を早期締結していくということを提案し、意見の一致を見た。経済の分野においてもお互いが互恵的になっていく分野が沢山ある。基本的に経済の分野はそうであろうと思う。

 また、政治分野についても、北朝鮮の核開発を阻止していく、あるいはまたミサイル問題に対応していく、また、六者会合において、そうした問題を処理していく上において日中間がお互いに協力していき、お互いに影響力を行使していくことが重要であろうと考える。また、環境、エネルギーの分野でお互いが協力できることは沢山あるのではないか。それも、やはり、政治の分野でお互いが意見を交換し、共通の目標を作っていくことが大切であろうと。そうした積み重ねを行っていくことによって、先ほど申し上げたような戦略的な互恵関係を構築していくことができると、このように思う。

【質問】
 早期六者会合の再開を目指し、北朝鮮の核の脅威に対応するとおっしゃったが、具体的に、日本、韓国、中国が協力をし、この北朝鮮の核の脅威に対応するつもりか。

【安倍総理】
 北朝鮮の核の問題について申し上げると、まず、日中間の最大の共通課題の一つである北朝鮮問題については、自分より、拉致、核、ミサイル等の諸懸案を解決し、日朝平壌宣言に基づき国交正常化を実現するため、「対話と圧力」の方針で臨んでいると説明した。また、この機会に私より、拉致問題についても我が国の立場を説明し、先方の理解を得たと考えている。胡主席とは、北朝鮮による核実験の意図表明は、東アジアひいては国際社会の平和と安全に対する重大な脅威であり、絶対に容認できない、また、自制を求めてゆく、との考えで一致した。この関連で、6日に安保理の議長声明を発出できたことは評価できるということで互いに一致した。日本、中国の協力により、またさらに関係各国と協力して、六者会合に対して、北朝鮮が無条件に復帰するよう努力していきたい、また、私の方から、議長国として中国により一層尽力して頂くようお願いした。

 いずれにせよ、北朝鮮の核実験の問題については、それを許すことはできないということについて共通の基盤、考え、認識ができているわけであり、そのためにそれぞれお互いに連携を強化しながら協力を交渉してゆく。北朝鮮が国際社会の懸案に応えるように、強いメッセージを出してゆくことが大切ではないかと思う。

【質問】
 核実験を阻止する上で、中国の北朝鮮に対する影響力をどう分析し、中国に対しどのような働きかけを具体的に期待しているか。

【安倍総理】
 中国は6者会合の議長国であり、北朝鮮に対しては大きな影響力があるだろうとわれわれも考えている。その中で、北朝鮮の核実験は決して容認できないという点において日中が本日も首脳会談で認識を一致させたということ自体が、北朝鮮に対して強いメッセージになっていると思う。さらに、北朝鮮が六者会合に無条件で戻るように議長国として影響力を行使して頂きたいと申し上げた。中国側も、関係国と協力しながら、努力をしていくということである。北朝鮮は、今回の首脳会談に対して大変注目していると思う。この首脳会談において、核実験は許さないという強いメッセージを出すことができた。これは大変有意義だったと思う。


 斜体にしたところが歴史認識の部分ですが、村山談話と言及はないですが確かに村山談話を意識した部分です。ただ、村山談話の重要な意味は、「国策を誤り、戦争への道を歩み」、「植民地支配と侵略」という自己の行為に関する定義の部分と、「痛切な反省」、「心からのお詫びの気持ち」という自己反省の部分、そして一番重要な点が「現在取り組んでいる戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、私は、ひき続き誠実に対応してまいります。」という賠償問題を相手に助長させるかのような発言です。

 中国や韓国は村山談話によって事実上「謝罪と賠償」を日本に強く求めるようになったと言っても過言ではありません。翻って安倍首相の発言はどうでしょうか。

 村山談話で言う一番目の部分は完全に肯定した訳ではありません。安倍首相が認めた「植民地支配と侵略」は当時の国際環境から見て日本だけが非難される行為ではなかったし、他の国が同じ立場にあっても同様の行為が行われていてもおかしくないと言う意味が含まれています。(ただ、それを正当化してはいません)しかし、「国策を誤り、戦争への道を歩み」と言う部分を含めてしまうと、日本だけが帝国主義的な植民地裁策と拡大主義を取ってきたかのように解され、その当時の日本の政権を現代の価値観で裁くという無意味な行為が行われることになります。安倍首相はよく「それは政治家でなく歴史家が判断することです」と言います。これは過去の行為を現代の視点で裁くのはおかしいのでは?という問いかけへの逆から見た答えのように感じます。

 そして二番目の、「痛切な反省」、「心からのお詫びの気持ち」は完全に踏襲していると言ってよいでしょう。当時の行為が国際法的に合法であったか違法であったかを問うのとは別に、日本が戦争に巻き込んだという事実への反省の気持ちを表明することは誰も文句は言わないし、むしろ評価されるべきでしょう。

 最後に三番目の戦後処理問題に関しては、「歴史を鑑とし、未来に向かう」との胡錦涛国家主席との話し合いで分かるように、賠償問題が政治的障害になることはあり得ないと規定しています。つまり賠償問題を過大に評価することは安倍首相にとってはないと断言できます。

 このように考えると、安倍首相は村山首相の発言を踏襲しつつも全く違う次元の発言を行っていると解釈できます。私もよく安倍首相の発言を見極めてから反応すればよかったのですが、どうも今まで批判していたのは筋違いだったようです。安倍首相にはお詫び申し上げます。

 しかし、今回の件で思い知ったのは朝日新聞や毎日新聞だけでなく、読売新聞や産経新聞も含めたメディアの報道のあり方です。単純に読みとることがいかに危険かを再度思い知ったように思います。これからは時間がないからと言うだけで新聞報道を鵜呑みにすることは無いようにしたいと思います。
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2006年10月10日 政治 トラックバック:- コメント:3

マスコミの意識誘導はすさまじい物がありますね。

非常に参考になる記事でした。
ありがとうございます。

2006年10月10日 ねたねこ URL 編集

恥知らずの二枚舌総理!

2006年10月10日 URL 編集

ねたねこさん、
ありがとうございます。
それなりに思っていることを書いたつもりですが、誰も反応がないのも寂しいところです。

2006年10月15日 さいごう URL 編集












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